あの人たちは

あの人たちは自分たちの無遠慮な言動に全く気づいていないのですから。空気がきれいそれだけが取り柄のあの街が本当に何もないところだったということに気づいたのは高校卒業し東京の女子大に進学した1年前です。四年間私は大学の寮で生活しました。

舌切り雀

舌切り雀。昔山の麓におじいさんとおばあさんが住んでおりました。ある日おじいさんが山へ芝刈りに行こうとするとすずめがチュンと肩に止まりました。おやおや可愛いすずめじゃないおじいさんはオカマに残っていた飯粒を3粒スズメにあげました。

どうしても旧暦の

どうしても旧暦の正月の前に住み慣れた古い家に別れ。馴染み深い故郷を後にして私が今暮らしを立てている故郷の家へ引っ越さねばならない。あくる日の朝早く私は我が家の表門に立った。屋根には一面に枯れ草のやれ茎が折からの風にナビ停る。

白は不思議に

白は不思議に思いながらもう1度2人に話しかけました。お嬢さんあなたは犬殺しもご存知ですか。それは恐ろしいやつですよ。坊ちゃん私は助かりましたがお隣の黒君が捕まりましたぜ。それでもお嬢さんやぼっちゃんは顔を見合わせているばかりです。